トップページ > コラム > ソーシャルレンディングとは?メリット・デメリットを詳しく解説!
「株式投資よりも低リスク」で、「投資信託よりも高利回り」な投資先があれば便利だと思いませんか?今回紹介するソーシャルレンディングは少額から投資できて、利回りが高く(期待利回り1.5%~10%程度)、相場変動がない「ミドルリスク・ミドルリターン」と言われている金融商品です。かんたんに説明すると、お金を貸したい投資家(レンダー)と、お金を借りたい企業や個人(ボロワー)をネット上で結びつけるサービスです。
それでは、ソーシャルレンディングのかんたんな解説と、国内で展開する主なサービス「Funds(ファンズ)」、「maneo(マネオ)」を比較していきます。
ソーシャルレンディングとは、個人投資家から集めた資金を企業に貸すサービスです。企業にとっては、「金融機関から借りるよりも素早く資金を調達できる」メリットがあり、投資家にとっては、「金融機関に預けるよりも高利回りが期待できる」メリットがあるので、最近は大きな注目を集めています。
ソーシャルレンディング企業は資金の借り手を探し、企業やプロジェクトを審査後、資金提供者となる投資家を探します。投資家はソーシャルレンディング企業が提供している情報を見て、投資先を判断します。
では、国内ソーシャルレンディングの主要なサービスを比較してみましょう。
サービス | 利回り | 出資金 | 備考 |
---|---|---|---|
Funds(ファンズ) | 1.5%~6% | 1円~ | ソーシャルレンディング業界ナンバーワンメディアのクラウドポートが運営 ファンドを組成する企業は、上場企業やベンチャーキャピタルから出資を受けている新興企業に限定 |
maneo(マネオ) | 5.0%~8.0% | 20,000円~ | 過去に業務改善命令あり 経営改善委員会を設置するなど、内部管理体制の強化を図る |
※各社ホームページに掲載されている情報をもとに作成しています(2019年2月28日現在)。
Funds(ファンズ)は、2019年1月23日からスタートした新しいサービスです。第1弾のファンドは開始1分とたたずに売り切れ、注目度の高さが話題になりました。参加する企業は、上場企業や成長が期待されるベンチャー企業なので、個人投資家の間でも安心感が強いようです。
maneo(マネオ)は、ソーシャルレンディング最大手です。過去に業務改善命令を受けるなどマイナスイメージもありますが、内部管理体制の強化を図るなど、改善を進めています。2008年にサービスを開始している最古参であるため、運用実績は豊富で、募集するファンドテーマが多いところが強みです。
投資家から資金を集める方法としては、「クラウドファンディング」の方が目にする機会は多いかもしれません。ソーシャルレンディングはクラウドファンディングの一種で、融資型に分類されます。よく目にする「クラウドファンディング」は購入型クラウドファンディングの意味で使われていることがほとんどです。クラウドファンディングには、大きく分けて4つの種類があります。
分類 | 備考 |
---|---|
①購入型 | 商品やプロジェクトなどのアイデアに出資して、サービスの一部を対価として受け取る |
②寄付型 | 社会貢献などのアイデアに出資をし、寄付控除が受けられる(節税できる) |
③株式型 | 企業の設立資金などに出資をし、株式の一部を受け取る |
④融資型 (ソーシャルレンディング) |
設備投資やプロジェクトなどに出資をして、分配金と出資金を受け取る |
例えば、カフェの開店資金1,000万円をクラウドファンディングを利用して集めようとした時、それぞれの違いを説明します。
1つ目の購入型は、「資金提供者には、いつでもコーヒーが無料で飲める年間パスポートをプレゼントします」といった特典をつけて出資者を募ります。
2つ目の寄付型は、単純に寄付を募ります。「お年寄りと子供が集う、憩いの場としてのカフェを作りたい」といった、社会貢献に賛同する人を集めます。投資家は寄付控除が受けられ、節税効果があります。
3つ目の株式型は、IPOなどを狙うベンチャー企業への投資です。「カフェチェーンを展開して5年間で50店舗を出店し、IPOを目指します」などという事業計画を語り、出資者に株式の一部を譲渡します。
4つ目の融資型が、ソーシャルレンディングです。「カフェを出店し、年利5%で3年後に全額償還します」とリターンを提示し、プロジェクトへの出資を求めるのです。
この中で、最も資金を集めやすいのが、4つ目の融資型・ソーシャルレンディングです。購入型は、その商品が欲しい人しか対象になりませんが、融資型はリターンが金利(=現金)で返ってくるので、様々な人が投資しやすいのです。
では、そのソーシャルレンディングのメリットを見てみましょう。
下の表は、各金融商品とソーシャルレンディングの利回りを比較したものです。
<画像:CROWDPORT NEWS「ソーシャルレンディングの利回りは高いのか? 平均利回りと各金融商品を比較」より>
ソーシャルレンディングの利回りは、4%~15%と株や投資信託と比べて高くなっています。株式は大きなリターンが期待できる一方で、株価が下落して損をするリスクもあります。利益を確定したり、損切りしたりと、こまめに株価をチェックする必要があります。企業に直接貸し付けるソーシャルレンディングは、基本的に株式や為替相場の影響を受けることはないので、一度投資をしたら運用中の手間はほとんどかかりません。
購入手数料や運用手数料は、ソーシャルレンディング企業が融資先から徴収しているため、投資家が直接負担することはありません。
1万円からの少額投資ができ、運用期間が1か月~3か月程度に設定されているので、手軽にはじめられます。
では、続いてデメリットを見てみましょう。
ソーシャルレンディングは途中解約ができません。急に資金が必要になったとしても、運用期間終了まで待たなければなりません。
プロジェクトが予定通りに進捗せず、途中で全額返済する場合もあります。反対に、企業がプロジェクトの延長を希望し、償還予定日に資金が戻らないこともあります。
企業が倒産した場合、出資金が戻らないことがあります。ソーシャルレンディングで資金調達する企業は、銀行などで融資を受けるのが難しい新興企業が中心です。そのため、倒産リスクは常について回ります。
中でも、特に注意してほしいのは、倒産などによる元本割れです。過去には資金が回収できなかったケースがあります。
【U社の事例(2019年1月8日発表)】
東京都中央区の土地建物を担保として、投資家から集めた2億3,000万円をU社に融資しました。対象不動産を担保とした資金の借り換えや売却をしようとしたものの、条件で折り合いがつかず資金回収が困難な状況に陥り、元金の延滞が発生しています。
【ガイアファンディング社の事例(2018年12月3日発表)】
海外向け不動産ファンドを展開する、ガイアファンディング向けの資金20億円分の元利金の延滞が発生しています。2018年11月28日が最終返却日となっていましたが、発表のあった2018年12月3日の時点で元金と利息の支払いがありませんでした。
貸し倒れはソーシャルレンディングならではのリスクです。Funds(ファンズ)を運営するクラウドポートの調べでは、2015年~2017年の3年間に募集が開始されたファンドの貸し倒れ率は、1.47%でした。
リスクをしっかり把握し、投資先の情報を集めることが重要です。
ソーシャルレンディングは、利回りが高く変動性も少ないため、ほったらかし投資には最適な金融商品の一つです。メリット・デメリットをしっかり理解し、リスクを十分把握すれば、便利な投資対象となりそうです。運営会社やファンドは慎重に選びましょう!
サービス | 利回り | 出資金 | 備考 |
---|---|---|---|
Funds(ファンズ) | 1.5%~6% | 1円~ | ソーシャルレンディング業界ナンバーワンメディアのクラウドポートが運営 ファンドを組成する企業は、上場企業やベンチャーキャピタルから出資を受けている新興企業に限定 |
maneo(マネオ) | 5.0%~8.0% | 20,000円~ | 過去に業務改善命令あり 経営改善委員会を設置するなど、内部管理体制の強化を図る |
※各社ホームページに掲載されている情報をもとに作成しています(2019年2月28日現在)。
トップページへ戻る
Funds(ファンズ)で口座開設へ進む